北条加蓮「藍子と」高森藍子「灰を被っていた女の子のお話」
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54:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/24(火) 17:57:24.76 ID:SmxjqBVS0
「じゃあね……これにする!」

子どもたちの作戦会議は終わり、女の子は目を揺らすことなく、びしっ、と真ん中の袋を選びました。

「オッケー! じゃあ、これはあなたへのプレゼント! 開けてみて?」
「うんっ。……わあっ! おもちゃだ!」
「おもちゃだよー♪ どう? ほしかった?」
「これ、このまえ、おいしゃさんがはなしてたの。すっごいたのしいの! やったー!」
「うんうんっ」

残った小さな袋をそっと後ろに下げ、加蓮ちゃんはまた次の子へと目を合わせてあげます。
さっきまで、輪にはいたけどあんまり喋ってなくて、ずっとうつむいていた女の子。
入院着……ってことは、入院している子なのかな……?

「次は、あなたの番。あなたは、どんなプレゼントがほしいかな?」
「……」
「さあ、教えてっ。私が、あなたのほしいもの、プレゼントしてあげる! だって今日は、クリスマスだもんねっ」
「……いっても、いいの?」
「言っちゃえ言っちゃえっ」
「じゃあ――」

少し悩んでから、女の子は「かみのけの」と答えました。
かみのけの――髪の毛の? ヘアピンとか?


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