小日向美穂「グッバイ、ネヴァーランド」
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110: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:12:14.01 ID:nY0iWbpOO
P「ただ俺も誤算があった。遠方ロケに行っていた美嘉と李衣菜を引き入れようとした時、依田の孫娘の強襲を食らってしまった。驚いたことにあの娘はループする世界の中、違和感に気付いて力を貯めていたそうだ。俺も痛手を負って、やっとのことで石像にしてやったけどこれ以上引き入れるのはキツいと判断したのさ」

 夢邪鬼は法螺貝をクルクル回しながら話す。俺たちが何にも気付かず夢の世界でループしている中でも、芳乃はただ一人反撃の時が来るのを待っていた。誰にも話せず、孤独な戦いだったのだろう。そんな中、肇と悠貴と交流を深めた。同じユニット、同期として慕ってくれる2人の存在は大きかったはずだ。そして同時に、この繰り返す世界を元に戻すための理由となっていたはずなのに。

肇「8年間。何にも触れずこの瞬間を待てば良かったのに」
以下略 AAS



111: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:16:00.90 ID:nY0iWbpOO
「亜季っ!」

「いやー、すみません皆さん。功を焦ってしまいましたな。どうやら私はここまでのようであります……! ですがみなさんならきっと……悪い夢から醒めることが出来るはず……! 美穂殿! 一足先に現実に帰ります! だからその時は……」

 一緒に誕生日を祝いましょう――。彼女は最後にそう残して消えていった。エアガンだけを残して。
以下略 AAS



112: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:17:15.02 ID:nY0iWbpOO
「……えぐっ、美穂ちゃん」

「卯月……」

 当たり前だと思っていた日常すら夢だと明かされたことよりも、目の前で美穂がさらわれたことの方がショックだったようだ。卯月の顔からは笑顔が失われ、親友の名前を呼ぶことしかできなかった。
以下略 AAS



113: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:18:46.38 ID:nY0iWbpOO
「……いや、そんなこと認めない」

 何後ろ向きになっているんだ、俺。約束したじゃないか。最後まで美穂をプロデュースするって。大きく息を吐いて覚悟を決めた俺はスーツを整えてからて立ち上がる。

「プロデューサーさん……どこに行くんですか……?」
以下略 AAS



114: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:21:16.37 ID:nY0iWbpOO
「夢邪鬼! 美穂を返してもらいに来たぞ!」

 誰もいない夜の城はファンタジーさも薄れて却って不気味だ。こつ、こつと俺の足音が響く中、突然周りのライトが点灯した。

「ホントしつこいね、あんた」
以下略 AAS



115: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:22:17.21 ID:nY0iWbpOO
「だーかーら、一般男性如きに俺は止められないっての。自分の立場わかるよう努力しようよ……ねぇ!」

「ぐっ!」

 倒れ込んだ俺の顔を足で踏みつける。虫を踏み潰したかのように興味なさげに俺を見下すその表情は他人をどこまでも見下した顔だった。
以下略 AAS



116: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:23:45.22 ID:nY0iWbpOO
「幸せな夢を見せてやるってんだから争うなよ! 何でそんなに現実を求めるんだよ!」

「お前には分からないだろうさ……!」

 傷つくことのない幸せな世界。確かにそんなものが選べるのなら、厳しく間違いだらけの世界なんて選ぶ理由がない。だけど違ったんだ。あの時俺は、美穂を信じるべきだった。互いの夢に向かって走り出すべきだったんだ。アイドルを言い訳に使い甘えてしまった。その結果、夢は呪いとなりねじ曲がって世界が狂ってしまった。
以下略 AAS



117: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:24:52.59 ID:nY0iWbpOO
「プロデューサーさーんっ!!」

「へっ?」

「ぴにゃあああああ!?」
以下略 AAS



118: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:26:11.73 ID:nY0iWbpOO
「危ない、プロデューサーさんっ!」

「ぴにゃあ!?」

「……えぇ」
以下略 AAS



119: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:27:01.23 ID:nY0iWbpOO
「きゃああ!」

「! 卯月!」

「わわっ! こないでくださーい!」
以下略 AAS



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