115: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:22:17.21 ID:nY0iWbpOO
「だーかーら、一般男性如きに俺は止められないっての。自分の立場わかるよう努力しようよ……ねぇ!」
「ぐっ!」
倒れ込んだ俺の顔を足で踏みつける。虫を踏み潰したかのように興味なさげに俺を見下すその表情は他人をどこまでも見下した顔だった。
「勝算もないのにカチコミに来て。良い年してるんだから勇敢と無謀の違いくらい理解しようよ。じゃあなプロデューサーさん、そこで世界が変わるの見てろよ。ちゃんとした人間として出してあげるつもりだったけど、夏に沸く蚊としての役割を……」
「まだ俺は諦めてないぞ……」
「……チッ。邪魔なんだよ!!」
「あごっ!」
足を両手で掴み引っ張ろうとする。忌々しげに俺を一瞥した夢邪鬼は何度も何度ももう片方の足で俺のお腹を蹴る。
「しつこい! んだっての! モテないぞそんなんじゃ!」
どれだけ蹴られようとも、どれだけなじられようとも構わない。こいつの足止めができるなら何でも良かった。
「ああ、もう! 鬱陶しいことこの上ないなぁ!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
一瞬夢邪鬼の指が光ったかと思うと足を掴む手に強烈な熱が刺さる。あまりの熱さに俺は手を離してしまった。
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