116: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:23:45.22 ID:nY0iWbpOO
「幸せな夢を見せてやるってんだから争うなよ! 何でそんなに現実を求めるんだよ!」
「お前には分からないだろうさ……!」
傷つくことのない幸せな世界。確かにそんなものが選べるのなら、厳しく間違いだらけの世界なんて選ぶ理由がない。だけど違ったんだ。あの時俺は、美穂を信じるべきだった。互いの夢に向かって走り出すべきだったんだ。アイドルを言い訳に使い甘えてしまった。その結果、夢は呪いとなりねじ曲がって世界が狂ってしまった。
「俺たちは前に進まなきゃいけないんだ……夢ばかり見てきたお前なんかには、分からないか。一度アイドルをプロデュースしてみろ! このすっとこどっこい!」
「うるさいうるさいうるさい! もうあんたは不必要だ! この世界に置き去りにしてやる! 永遠に悪夢を彷徨え!」
あちこちでポンッと爆発が起きたと思えば禍々しい顔つきをした大量のぴにゃこら太が現れた。その手にはチェンソーやら日本刀やら物騒な獲物が持たれている。とても良い子には見せられない、エゲツない光景だ。
「ぴにゃあ……ぴにゃあ……」
心なしか声もドスが効いてる。やばい、完全に仕留める気だ。
「い、いやこれはちょっと……手心をですね」
「問答無用! やっちまいなー!」
大量のぴにゃこら太が走って追いかけてくる。美穂、俺もうダメかも……。
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