小日向美穂「グッバイ、ネヴァーランド」
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110: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 20:12:14.01 ID:nY0iWbpOO
P「ただ俺も誤算があった。遠方ロケに行っていた美嘉と李衣菜を引き入れようとした時、依田の孫娘の強襲を食らってしまった。驚いたことにあの娘はループする世界の中、違和感に気付いて力を貯めていたそうだ。俺も痛手を負って、やっとのことで石像にしてやったけどこれ以上引き入れるのはキツいと判断したのさ」

 夢邪鬼は法螺貝をクルクル回しながら話す。俺たちが何にも気付かず夢の世界でループしている中でも、芳乃はただ一人反撃の時が来るのを待っていた。誰にも話せず、孤独な戦いだったのだろう。そんな中、肇と悠貴と交流を深めた。同じユニット、同期として慕ってくれる2人の存在は大きかったはずだ。そして同時に、この繰り返す世界を元に戻すための理由となっていたはずなのに。

肇「8年間。何にも触れずこの瞬間を待てば良かったのに」
悠貴「情が生まれちゃったんですねっ。だから」

芳乃「封印されたのでしてー」

「もう十分であります! これ以上わけのわからない夢惑いごと聞かされたら混乱するだけ! よく聞くであります! 夢はいつか醒めるからこそ尊いもの! それがわからないウジ虫はここで」

 パンッ! とエアガンの発砲音が響く。それと同時に、亜季の身体が光に包まれて消えてゆく。

「あ、あれ? 私、消えちゃうでありますか?」

「亜季さん!」

P「エアガンなんかで倒されるほど弱くはないんだけどさ、俺に反抗したペナルティだ。夢の世界から消えてもらうよ。ま、ネヴァーランドに大人は不要だしね」

 自分と同じ声をしているとは思えないほど冷酷で狂気のこもった声。身体が薄くなる亜季を捕まえようとするも擦り抜けてしまう。



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