白雪千夜「足りすぎている」
1- 20
146:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:33:41.43 ID:1/ZkFkMM0
 本州の、とりわけ雪とは無縁の地域に住む人がよく誤解をするのは、雪国は空気が乾燥することはないのではないか、ということだ。
 雪という水分にあれだけ覆われているのだから、本州と比べれば、空気には湿気があるのではないかと。

 しかし、そうではない。
 本州の雪と北海道の雪は、大きくその性質が異なる。
以下略 AAS



147:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:36:51.50 ID:1/ZkFkMM0
 お嬢様は、何をご覧になっていたのだろう。


 無粋な真似とは思いつつ、リモコンを操作して音を消し、巻き戻して再生ボタンを押した。

以下略 AAS



148:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:38:45.37 ID:1/ZkFkMM0
「……千夜?」


 振り返ると、凛さんが部屋の入口に立っていた。
 手には、お見舞いの品と思われる小包と、クリアファイルに入った書類が握られている。
以下略 AAS



149:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:40:59.73 ID:1/ZkFkMM0
「凛さんも、ですか」
「え……?」

「あなたなら、理解を示してくれると思っていました」

以下略 AAS



150:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:42:47.86 ID:1/ZkFkMM0
 しまった。
 お嬢様の部屋、小窓を開けっ放しにしていたのを思い出した。
 後で閉めようと思っていたのに、凛さんに気を取られてしまい、すっかり失念してしまっていた。

 急いで戻りたい所だが、また凛さんと鉢合わせになるのも煩わしい。
以下略 AAS



151:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:49:30.32 ID:1/ZkFkMM0
「でも、凜ちゃんは千夜ちゃんのお願いに「いいよ」って言ってあげなかったね」
「…………」

「あはは、ゴメンゴメン。気を悪くしないで。
 私を思ってのことだったって、分かってるよ。
以下略 AAS



152:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:56:51.91 ID:1/ZkFkMM0
「ちとせは、千夜のようになりたいって思ったの?」

「私、ワガママだったみたい。
 欲しい物なんて無かったのに、叶う事なら自分の思うように生きたいと思ったの。
 あの子が見たものを、私も見てみたい。ライブで得られる信じられない力、私も感じたいし、千夜ちゃんにも勝ちたいの。
以下略 AAS



153:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:59:06.74 ID:1/ZkFkMM0
 ――――。

 私のステージが、事の発端だったというのか。
 常務の過度な期待があったとはいえ、その身を削ってでもステージに立つのだという決意をお嬢様がされたのは――。

以下略 AAS



154:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 16:02:03.85 ID:1/ZkFkMM0
   * * *

「レッスンをサボってまで話をしたいっていうから、何事かと思ったけど、そういう話ね」

 昼下がり、346プロ内にあるカフェで、ため息が一つ生まれて消える。
以下略 AAS



155:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 16:04:24.75 ID:1/ZkFkMM0
「その辺は杏には分かんないけど、まぁいいんじゃない?
 でも、プロデューサーにはちゃんと自分から言った方がいいよ」
「それは、言われるまでもありません」
「はいはい」

以下略 AAS



301Res/285.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice