白雪千夜「足りすぎている」
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148:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:38:45.37 ID:1/ZkFkMM0
「……千夜?」


 振り返ると、凛さんが部屋の入口に立っていた。
 手には、お見舞いの品と思われる小包と、クリアファイルに入った書類が握られている。
「凛さん……」

「勝手に入っちゃって、ごめん。
 携帯とチャイム、鳴らしても反応が無かったから。
 今日あったクローネのミーティングの資料、ちとせにも渡しておきたかったんだけど……寝てるね」

「はい」
 私はその場に立ち上がった。

「お嬢様はご覧のとおり、お疲れのようです。
 どうか、ご無理をなさることが無いよう、凛さんからも改めてお嬢様にお伝えいただけると助かります」


「…………」


 返答が無い。黙って俯いている。
 だが、私の願いを受けた凛さんの反応は、アーニャさんのそれとほとんど同じだったと言える。



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