白雪千夜「足りすぎている」
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149:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:40:59.73 ID:1/ZkFkMM0
「凛さんも、ですか」
「え……?」

「あなたなら、理解を示してくれると思っていました」


「あ、ちょっと千夜……!」

 このままこの場にいると、私は凛さんにあらぬ言葉をぶつけてしまうだろう。
 彼女を説得することが不可能だと悟った私は、足早にその場を後にして、逃げるように隣の自室に駆け込んで鍵を閉めた。



「なぜ、皆してお嬢様を……」

 尊重とか応援とか言いながら、結局はお嬢様と関わり合いたくないだけではないのか。
 彼女達は、常務という大きな力を持つ者に逆らい、事務所内の居場所を脅かされたくないのだ。

 私だけがお嬢様の御身を案じている。私こそが。
 やはり、私がいないと――。


「……あ」



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