146:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 15:33:41.43 ID:1/ZkFkMM0
本州の、とりわけ雪とは無縁の地域に住む人がよく誤解をするのは、雪国は空気が乾燥することはないのではないか、ということだ。
雪という水分にあれだけ覆われているのだから、本州と比べれば、空気には湿気があるのではないかと。
しかし、そうではない。
本州の雪と北海道の雪は、大きくその性質が異なる。
大気中に含まれる水分量が限界を超えると、雨となって地上に落ちる。
それが一定の気温まで下がれば雪になるというのは誰もが知るところであり、当然にそれは本州も北海道も変わらない。
双方で異なるのは、気温差である。
北海道はその土地の性質上、あまりに気温が低いために、そもそも大気に含むことのできる水分量が極端に少ないのだ。
言い換えれば、空気中に水分が存在できないほどに寒いのであり、その乾燥具合は本州の比ではない。
翌週は、東京に季節外れの大寒波がやって来ると、連日ニュースで大騒ぎしている。
それほど寒い日であれば、東京でも雪になるかも知れないが、それはいわゆる“ベシャ雪”と呼ばれる、水分を多量に含んだもの。
飽和水蒸気量の少ない北海道の、乾いた冷たいそれに比べれば、さぞ温かな雪になるだろう。
大気のキャパシティを超えた水分が、地上に落ちる。
空気が乾燥する冬は、嫌いだ。
――?
ふと、付きっぱなしだったテレビを消そうとした手が止まる。
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