【バンドリ】さあやとサアヤの話
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84:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:40:39.15 ID:YWfCY9A20

「無理しちゃダメだよ〜。あたしみたいに授業中も眠るくらいじゃないとー」

「……そう、だね」

以下略 AAS



85:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:41:19.49 ID:YWfCY9A20

「おねがいしま〜す」

「はい、承ります」

以下略 AAS



86:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:42:12.01 ID:YWfCY9A20

 ここで働いている間なら、入れ替わったこととか、心配してくれるみんなのこととか、そういうことを頭の隅に放って置けたのに。身体を動かしているだけで、何も考えずにいられたのに。なのに、また私は心配されて、こうも打ちのめされる。自分の影が大きくなって、どんどんその暗闇に飲み込まれていく。ああ、なんて嫌な人間なんだろう、私は。

 頭の中にどうしようもなく重たいものが渦巻く。それが大きな声で喚き散らして暴れまわるから、頭痛と眩暈がしてきた。胸の中にはどろりとした、嫌な熱を持つ塊が引っ付いて離れない。身体中が熱いのに、寒気がしてやけに喉が渇く。

以下略 AAS



87:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:43:42.26 ID:YWfCY9A20


 気が付くと、沙綾は自室のベッドで横になっていた。薄ぼんやりとした視界に茜色の陽光が見えて、それから傍らに視界を移すと、ベッドサイドに椅子を持ってきて、そこに腰かける母親がいた。

「38.5℃だって。完全に風邪引いてるわね」
以下略 AAS



88:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:44:35.52 ID:YWfCY9A20

「そう、よかった。もう、倒れるまで黙ってるなんて……誰に似たのかしらね」

「……たぶん、おかあさん」

以下略 AAS



89:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:45:12.66 ID:YWfCY9A20

「明日はお休みね。学校には私から連絡しておくから」

「うん……」

以下略 AAS



90:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:46:25.19 ID:YWfCY9A20



 その文字だけは見間違えるはずがなかった。

以下略 AAS



91:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:46:54.73 ID:YWfCY9A20


 ――あのね、今、さーやが……さーやじゃない方のさーやがね、すごく落ち込んでて……いつも俯いてて、すごく難しい顔してて、「大丈夫?」って聞いても、辛そうな顔で「大丈夫」って言ってて……全然大丈夫じゃないのに、何も話してくれないの。

 でも、私も、有咲も、りみりんも、おたえも、どうしたらいいのか分からなくて……さーやみたいに接すればいいのかなって思うけど、でもさーやはさーやで、さーやはさーやじゃないから、それも違うって思って……放っておけないけど、どうすれば元気になってくれるか分からなくって……
以下略 AAS



92:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:48:00.84 ID:YWfCY9A20

 メッセージを最後まで読み終わって、沙綾は小さく息を吐き出した。そして胸中にふたつの思いが浮かぶ。

 ああ、やっぱりもうひとりの私は悩んでいたんだ。その悩みも、きっと私が思った通りのものなんだろう……というのがひとつ。

以下略 AAS



93:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:48:43.36 ID:YWfCY9A20

「…………」

 大切な家族やかけがえのない友達の顔が脳裏をめぐる。けれど、その中でも特に強い光を放つ人たちがいた。それは香澄であり、たえであり、りみであり、有咲であった。

以下略 AAS



94:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:49:33.72 ID:YWfCY9A20


 休み時間が待ち遠しいのは久しぶりのことだった。

 抑揚の小さい数学教師の声をかき消すようなチャイムの音が聞こえて、授業を終わらせる号令を終えると、スマートフォンを持って沙綾は廊下に飛び出す。
以下略 AAS



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