87:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:43:42.26 ID:YWfCY9A20
気が付くと、沙綾は自室のベッドで横になっていた。薄ぼんやりとした視界に茜色の陽光が見えて、それから傍らに視界を移すと、ベッドサイドに椅子を持ってきて、そこに腰かける母親がいた。
「38.5℃だって。完全に風邪引いてるわね」
目が合うと、優しい笑みが綻ぶ。沙綾はそれに何も言えなかった。
「まったく……普段は私の心配ばっかりするのに、自分が倒れてたら説得力がなくなるわよ」
「…………」
まだまだ思考は散らばったままで、自分がどうしてベッドに横になっているのか、母が柔らかい言葉をかけてくれるのか、理解が出来なかった……けど。
「沙綾、大丈夫?」
「……うん」
ただ、その声が心に優しく響いてきて、沙綾は素直に頷いた。
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