94:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:49:33.72 ID:YWfCY9A20
休み時間が待ち遠しいのは久しぶりのことだった。
抑揚の小さい数学教師の声をかき消すようなチャイムの音が聞こえて、授業を終わらせる号令を終えると、スマートフォンを持って沙綾は廊下に飛び出す。
夜の帳が降りて、薄暗い蛍光灯の明かりに照らされる廊下は寒々としている。等間隔の明かりが点々と続く廊下の先には果てがないように思えて、ひとりぼっちな自分が浮き彫りにされているような気がした。途方のない寂しさを感じてしまう。
だからこそ、沙綾は沙綾を放っておけない。
「……手が空いてればいいんだけど」
電話帳からカスミの名前を呼び出してタップする。耳にスマートフォンを押し当てると、無機質な呼び出し音が響く。
沙綾のスマートフォンを使って、こちらのPoppin'Partyに自分から連絡をするのは、アリサに電話をして以来だった。出てくれるかな、と少し不安になりながら、応答を待つ。
『も、もしもしっ』
呼び出し音が三つ鳴り終わったところで、少し慌てたような声が聞こえた。それに少しほっとしながら口を開く。
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