74:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:32:12.17 ID:YWfCY9A20
5
沙綾は悩み続けていた。
75:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:32:44.43 ID:YWfCY9A20
それでもこちらの世界の沙綾としての日常は続いていくし、机のメッセージも続いていた。
――りみちゃんって、なんていうか動物みたいだよね。
76:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:33:34.30 ID:YWfCY9A20
◆
「今日も来ない……か」
77:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:34:26.64 ID:YWfCY9A20
「何か悩んでるんだと思うんだ」
この前の日曜日、いつものようにアリサの蔵に集まったみんなに、沙綾はそう言った。
78:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:34:59.52 ID:YWfCY9A20
それから教師の声は聞き流しつつ、沙綾はぼんやりと思索に耽る。
もしもの話、私がこちらの世界の沙綾だったら。前にも考えたことだ。
79:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:36:01.28 ID:YWfCY9A20
もしも私が同じ立場になってそう思ったら、眩しさと温かさ、それと大きな罪悪感に板挟みになってしまうだろう。多分だけど、入れ替わった沙綾も、程度の大小はあれどそう思ってしまって苦しんでいるんだ。
これはまったくの憶測でしかないけれど、私も彼女も山吹沙綾だ。だから、きっと同じなんだ。
80:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:37:40.54 ID:YWfCY9A20
6
沙綾の頭の中は、日を追うごとにどろどろとした重たいものに侵食されていた。
81:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:38:19.38 ID:YWfCY9A20
学校では顔をしかめて俯くことが多くなった沙綾。そんな彼女の姿を見て、Poppin'Partyのみんなはいつも心配する声をかけた。
「大丈夫、サーヤ?」
82:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:38:46.26 ID:YWfCY9A20
「サーヤ……」
その背中を、カスミはいつも歯痒い思いで見送っていた。どうしたら沙綾は元気を出してくれるのか……考えても分からないから、とにかくたくさん声をかけようと思っていたけど、そうする度に彼女は無理な笑顔を浮かべる。
83:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:39:52.85 ID:YWfCY9A20
やまぶきベーカリーの仕事は、パンを陳列して、レジに立ってお客さんの相手をして……と、ヤマブキパンでのものと変わりなかった。むしろ、パンはほとんど父親が焼くし、小さな弟と妹も手伝ってくれるから、あちらにいた時よりもやることは少ない。
ただ、沙綾にとって問題があるのは常連客の相手だった。
84:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:40:39.15 ID:YWfCY9A20
「無理しちゃダメだよ〜。あたしみたいに授業中も眠るくらいじゃないとー」
「……そう、だね」
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