74:名無しNIPPER[sage saga]
2019/05/25(土) 11:32:12.17 ID:YWfCY9A20
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沙綾は悩み続けていた。
机のメッセージをカスミたちに話せないでいる。香澄からの心配のメッセージにもそっけない返事をしてしまった。そんな行動をしてしまっている自分の本心が分からない。
どうしてこんなことをしてしまうんだろうか。暇さえあればその思考が頭に浮かび、沙綾の眉間に皺がよる。どれだけ考えても考えても、迷い込んでしまった複雑な迷路から抜け出せない。
そんな沙綾をいつも心配してくれるのがカスミだった。
「サーヤ、大丈夫? なんだか暗い顔してるよ?」
休み時間でも、お昼休みでも、下校中でも、アリサの蔵にいる時も、そうやって声をかけてくれる。何か不安があるなら、悩みがあるなら、一緒に考えさせてと気にかけてくれる。
だけどその心配が余計に心のどこかに刺さって、沙綾は居たたまれない気持ちになっていた。
「……ううん、大丈夫。慣れないことが多いから、少し疲れてるのかも」
毎度毎度そんな言葉を返しているけど、それが半分嘘だというのは伝わってしまっているのかもしれない。そう思うと、ますます彼女の心に差す影の色が濃くなる。ため息も頻度が増して、眉間の皺も深くなる。
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