モバP「Mirror」
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10:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:21:49.75 ID:441QTGT20
「ただ、あの日のプロデューサーは、ふふっ──」
「やめてください」

 思い出すだけで死にたくなる。
 相当酔っ払ってた俺は、彼女を目に留めた途端、脇目も振らずにスカウトに走った。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:23:01.28 ID:441QTGT20
――――


「だからと言って、ケンカをしたいってことは無いでしょう」

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:24:00.46 ID:441QTGT20
「開けるまでならいいですよ、飲まないならね」
「中身を捨てろと?」
「ここはオフィスです、楓さん」

 缶チューハイを片手に、キョトンと小首を傾げる担当アイドルを目の当たりにして、思わずため息がついて出る。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:24:44.05 ID:441QTGT20
「──何でしょう」

 今日の活動報告は、大体作り終えた。
 そうでなくとも、いつにも増して真剣な彼女の表情は、俺の手を止めるのに十分だった。

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:25:58.34 ID:441QTGT20
 大胆な物言いだな──
 あるいは楓さんも、この二人きりの空間に流れる妙な空気にあてられているのかも知れない。


「こっちも、意地悪な言い方になるけど」
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:27:24.77 ID:441QTGT20
「えっ?」

 何と無しに、その場で背を少し伸ばす。
 こんな時、俺も夏樹のようにそのソファーに腰を下ろして、フォークギターの一つでも弾けたらな──なんて。

以下略 AAS



16:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:28:33.43 ID:441QTGT20
 ひとしきり言い終わって冷静になり、ふと自分に驚いた。
 こんな想いを、いつの間にやり場もなく抱いていたとは──。

 でも、照れくささこそあれ、恥ずかしいという気持ちはあまり無い。
 仮に今、俺の顔が赤くなっていたとしても、夕日のせいにすればいいや。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:29:47.33 ID:441QTGT20
 俺はまだ、この人が演技以外で泣いた姿を見たことがなかった。
 それはたぶん、今まで本音をさらけ出す相手がいなかった、この人のつよがりでもあるのかも知れない。


「まぁ、いいです」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:31:01.58 ID:441QTGT20
 唐突に窓を叩く音がしたので、顔を上げる。


「あ──ふふっ。プロデューサー、こっち」

以下略 AAS



19:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:31:43.95 ID:441QTGT20
 何やってんだよ、いい歳して。どうでもいいけどさ。

「まぁ、楓さんなら居るだけで彼らを喜ばせられるだろうけど」
「何ですか?」
「何でもない」
以下略 AAS



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