12:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:24:00.46 ID:441QTGT20
「開けるまでならいいですよ、飲まないならね」
「中身を捨てろと?」
「ここはオフィスです、楓さん」
缶チューハイを片手に、キョトンと小首を傾げる担当アイドルを目の当たりにして、思わずため息がついて出る。
「大人はそう簡単にケンカできないんですよ。
ケンカになる前に、理性とルールで縛られる」
「それなら、話は早いです」
プシュッ! と爽やかに解放されるプルタブの音が室内に響く。
「ルールを破れば、ケンカになりますね?」
あのね──まぁいいや。どうせちひろさんも帰ってこないし。
「理性に頼らず、しっかりせい、なんて。ふふっ」
「何でそんなに俺とケンカしたいんですか」
さも当たり前のように缶を傾け、ふぅっと一息をつくと、楓さんは窓の縁に腰を預け、俺に向き直った。
「プロデューサーに、ずっと聞きたかったことがあります」
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