モバP「Mirror」
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11:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:23:01.28 ID:441QTGT20
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「だからと言って、ケンカをしたいってことは無いでしょう」

 窓の外のカップルは、一向に収拾のつく気配が無い。
 見切りをつけて、俺は自分のデスクに戻った。

「ケンカをしないで済むなら、それに越したことはありません」
「あら、それではプロデューサー」

 楓さんは、カップを持っていない方の人差し指をピンと立てた。
 良くないことを思いついた時の顔をしている。
「そんなことを仰るのなら、私にも考えがあります」

「冷蔵庫に入ってたお酒は、この間ちひろさんが片付けてましたよ」
「えぇ、知っています」

 ──なに?


 顔を上げると、楓さんが自分のバッグからおもむろに缶チューハイを取り出すのが見えた。

「早くお仕事を片付けてくれないのなら、私はこのプルタブを開けます」



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