モバP「Mirror」
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14:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:25:58.34 ID:441QTGT20
 大胆な物言いだな──
 あるいは楓さんも、この二人きりの空間に流れる妙な空気にあてられているのかも知れない。


「こっちも、意地悪な言い方になるけど」

 俺は椅子から立ち上がった。

「あの時、あなたにモデルとしての意味を見出したのは俺であり、あなたではない。
 大事なのは、俺にしろ楓さんにしろ、自分がどう考えていたかです」


「────」

 楓さんは、眉一つ動かさない。
 しかし、その表情に怒りや不安といった負の感情は見えない。

 ただ黙して、俺の次の言葉を待っている。


 スカウトした理由など決まっている。
 ありふれて使い古した言葉を並べてでも、彼女をこの手につなぎ止めたかった理由──。

「危ういと思ったんです」



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