25: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:04:41.00 ID:Ai+XpKnp0
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手紙を読んだ3日後から、瑞樹はレッスンや仕事がないときでも、プロダクションに顔を出すようになった。
自分がどんなアイドルになりたいのか。何者になりたいのか。
26: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:05:42.48 ID:Ai+XpKnp0
瑞樹がアイドル課のリフレッシュルームへ向かうと、そこには早苗がいた。
「さっき、なんだか変なコを見たんだけど」
「楓ちゃんのこと?」
27: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:06:40.48 ID:Ai+XpKnp0
「楓ちゃんはさぁ、プロデューサーがモデル部門から引っぱってきたんだよね」
「で、そのP君が私が独占しているのが気に入らない……と」
28: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:07:21.18 ID:Ai+XpKnp0
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「もしもし楓ちゃん?
みずきちゃ……川島さんおごってくれるって!
29: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:08:31.63 ID:Ai+XpKnp0
「31」
唐突に、女が言った。ひどく不機嫌そうな声だった。
「はい?」
30: ◆u2ReYOnfZaUs
2018/08/01(水) 01:10:17.57 ID:Ai+XpKnp0
「楓ちゃん、ワインを頂戴」
女があごを楓に向けた。
楓は左手でゆるく敬礼をして、新しいグラスにワインを注いだ。
31: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:10:44.92 ID:Ai+XpKnp0
「すいません、にわか知識で……」
「志乃さんにおしえてもらったほうがいいんじゃないの〜」
ようやく早苗が助け舟を出した。瑞樹は内心で、おそいっちゅーの、と思いながらも感謝した。
32: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:11:48.87 ID:Ai+XpKnp0
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「川島さん、次のライブはいつにしますか?」
レッスンの様子を見ていたプロデューサーが尋ねた。
33: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:12:15.03 ID:Ai+XpKnp0
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会場は、都内の小さなライブハウスだった。
346プロダクション所属、という肩書きも霞んでしまうような。
34: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:13:32.23 ID:Ai+XpKnp0
瑞樹は何も言わずドアを開けて、志乃と共に楽屋に入った。
中には、高垣楓がいた。
すでに衣装に着替えて、メイクも終えている。
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