白菊ほたる『災いの子』
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86: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/26(土) 23:46:31.79 ID:k41t6Mgh0
「そいえば周子ちゃん、ごはんはどうしてる?」

「ん、寮の食堂で。あんまり大勢いるとこに行くのもなんだからね、特別に時間ずらしてもらってる」

「しっかり食べてる?」
以下略 AAS



87: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/26(土) 23:47:36.30 ID:k41t6Mgh0
 ――いい匂いがする。



「……んっ、じゃあたしはここらで失礼するから、それは飲まないようなら捨てちゃっていいよ。じゃーねー、鍵はかけないでいいからねー」
以下略 AAS



88: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/26(土) 23:48:35.72 ID:k41t6Mgh0
「あー、うん。少し」

「帰ったらゆっくり休みなね。志希ちゃんまで倒れたら困っちゃうよ」

「プロデューサーたち大あわてだろうね、おもしろそ〜」
以下略 AAS



89: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/26(土) 23:50:18.77 ID:k41t6Mgh0
 建物の外へ。かすかに足元がふらつき、頭を振って眠気を払う。タクシーをつかまえ、帰宅。
 玄関先で眠りそうになるのをこらえ、洗面所へ。手を洗い、うがいをする。

『私が、困っちゃうよ』

以下略 AAS



90: ◆ikbHUwR.fw[sage]
2018/05/26(土) 23:51:28.01 ID:k41t6Mgh0
(本日はここまでです)


91:名無しNIPPER[sage]
2018/05/27(日) 00:00:10.21 ID:xYuDFfGk0
乙です
いいね、匂わせるね、志希だけに


92: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/06/02(土) 10:32:17.97 ID:Y+SAhLWq0
   08.

 小学6年生の運動会のとき、私は女子長距離走のクラス代表に選ばれた。
 特別運動に秀でていたわけでもない私が、なぜ代表に選ばれたのかはわからない。もしかしたら、みんながやりたがらない種目を押し付けられただけなのかもしれない。

以下略 AAS



93: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/06/02(土) 10:33:20.64 ID:Y+SAhLWq0
   *

 駅の階段を駆け昇り、地上に出る。空は灰色に曇っていて、季節のわりに少し気温が低かった。
 携帯電話を取り出して時間を確認する。約束の時間を10分ほど過ぎていた。
 きょろきょろと辺りを見回すと、少し離れたところで、女性が手を振っていた。
以下略 AAS



94: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/06/02(土) 10:34:25.10 ID:Y+SAhLWq0
 夕美さんの傘は、透明だけど外側のほうにピンク色のラインが入って、その少し内側に色とりどりのお花の模様が踊るように散りばめられていた。丈夫さ以外の観点で傘を選んだことのない私には、こういうものがどこで売っているのかもわからなかった。

「かわいらしいですね」

「ほたるちゃんは、傘は?」
以下略 AAS



95: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/06/02(土) 10:35:17.93 ID:Y+SAhLWq0
 待ち合わせ場所を指定したのは夕美さんで、目的地は聞いていない。私は夕美さんの隣を半歩ほど遅れて歩いていた。そこに、細い路地からぴょこんと真っ黒い猫が飛び出してきた。
 よりによってこの日にかと、ため息をつきたくなった。

「あ、ほたるちゃん、猫!」

以下略 AAS



96: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/06/02(土) 10:36:28.82 ID:Y+SAhLWq0
 ばいばい、と猫に手を振って再び歩き出し、夕美さんが足を止めた場所はオープンテラスのカフェだった。
 建物の中と屋外、それぞれにだいたい半分ずつ席が設けられている。

「よかった、空いてるね」

以下略 AAS



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