88: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/26(土) 23:48:35.72 ID:k41t6Mgh0
「あー、うん。少し」
「帰ったらゆっくり休みなね。志希ちゃんまで倒れたら困っちゃうよ」
「プロデューサーたち大あわてだろうね、おもしろそ〜」
「私が、困っちゃうよ」
「――うん」
しばしのあいだ、黙って撫でられるに身をまかせた。
なごりおしいけど、夕美ちゃんもそろそろ周子ちゃんのところに行きたかろうと思い、最後に大きく息を吸い込んで腕をほどく。
お花と、太陽の香りがした。
「またねー」と手を振って、エレベーターに向かう。
「あ、志希ちゃん」と呼び止める声。
足を止め、首だけで振り返る。
「おうち帰ったら、手を洗って、うがいしてね」
思わず笑ってしまいそうになった。
くるっと半回転し、敬礼のポーズをとる。
「はい、ママ!」
「ママじゃないよっ」
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