P「まゆ、お前は俺のために死ねるか?」
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6: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:35:55.83 ID:amKha4Y/0
〜〜

 CGプロの一室。Pさんとその担当アイドルの部屋を開け、2人で腰掛けました。

P「コーヒー入れてくる。飲むか?」
以下略 AAS



7: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:36:33.81 ID:amKha4Y/0
まゆ「それともう一つ」

 こっちが本当の理由。まゆがアイドルをはじめた切っ掛けとなり、アイドルを続けた意味であり、アイドルを辞める決定打になったもの。

 心臓が早鐘のように打ち、呼吸は乱れる。血が体内を駆け巡り、手に汗が滲む。目を閉じ、大きく息を吸い込み、長く吐き出す。大丈夫、緊張のほぐし方は今までに養ってきた。顔を上げ、Pさんに目を向ける。目を見て、はきはきと。
以下略 AAS



8: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:37:02.01 ID:amKha4Y/0
 思ってもないことを言われたからか、まん丸に目を見開いたPさんは徐にカップを置き、まゆの目を見つめてきました。

P「……アイドルの恋愛が御法度だってのは知ってるよな?」

まゆ「だからこその決断です」
以下略 AAS



9: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:37:31.08 ID:amKha4Y/0
 Pさんの意見はごもっともです。でもそういう言葉が聞きたいんじゃないんです。まゆはあなたがまゆをどう思っているか知りたいんです。

P「納得いってないって顔だな」

まゆ「わかってますよね?」
以下略 AAS



10: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:37:58.36 ID:amKha4Y/0
 ゆっくりと瞼を上げたPさんは、私にこう告げました。

P「まゆ、お前は俺のために死ねるか?」

まゆ「…先ほど言ったことに嘘偽りはありません。まゆは、Pさんのためであれば何でもできます、何でもします。例え死ぬことだって…Pさんと一緒なら…」
以下略 AAS



11: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:38:25.12 ID:amKha4Y/0
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P「あ、千川。まゆは?」

ちひろ「一先ずは落ち着きを取り戻したと思います。明日はお休みですし、十分休養を取るよう伝えました。それと、明後日以降の仕事は出るとのことです」
以下略 AAS



12: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:38:56.86 ID:amKha4Y/0
 半ば追いやるようにして部屋を出て貰う。どうしても一人になりたかった。でなければ千川に当たっていたかもしれない。まゆの世話をして貰って、叱って頂いたばかりなのに。

 まゆの絶叫で忘れていた怒りがふつふつと思い出されてきた。それと同時に自分への怒りも湧いてきた。プロデューサーならあそこは怒るかもしれないが、怒ってはいけない場面だったと。それでも……。

P「ガラスの靴なんかって」
以下略 AAS



13: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:39:41.10 ID:amKha4Y/0
〜〜

P「……なんて?」

 丸1日休んだ後だった。若干腫れの残る瞼を見れば、泣きはらしただろう類推はできるが、何をもってその結論に至ったのか、皆目見当もつかない。
以下略 AAS



14: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:40:08.99 ID:amKha4Y/0
ちひろ「和解、できたようですね」

P「わっ!? 千川っ!」

ちひろ「ごめんなさい。でもまゆちゃんに許可は貰いましたから」
以下略 AAS



15: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:40:35.15 ID:amKha4Y/0
〜〜

 それから事はとんとん拍子に進んだ。あの夜を思い出し、俺はときたまぎくしゃくしていたが、まゆは全然気にしていないようで、俺も次第に意識しなくなっていった。

 セルフプロデュースに関しても、最初は殆ど俺が裁いていた。だが、業務内容を覚えだしてからは少しずつ方向をシフトしていった。
以下略 AAS



16: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:41:01.84 ID:amKha4Y/0
 しかし、その予想を外れ、まゆは16位で第三回総選挙を終えた。6位と比べれば無論物足りないが、それでも初の試みでは素晴らしい結果だと言えよう。

 第四回では29位。下がってきた。でもまゆは満足していた。なぜなら彼女の戦略ははまっていたからだ。

 彼女がプロデュースに携わるようになってからは、女性ファンを増やすことに注力していた。元々俺の策では男性ファンが殆どであった。それこそが、まゆに女心を理解していないと言わしめたのであろうが、ともかくまゆは女性ファンの扱いに長けていた。
以下略 AAS



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