10: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:37:58.36 ID:amKha4Y/0
ゆっくりと瞼を上げたPさんは、私にこう告げました。
P「まゆ、お前は俺のために死ねるか?」
まゆ「…先ほど言ったことに嘘偽りはありません。まゆは、Pさんのためであれば何でもできます、何でもします。例え死ぬことだって…Pさんと一緒なら…」
死ぬというワードを示せばまゆが怖じ気づくと思ったのでしょうか? であれば、それは浅はかと言う他ありません。これからPさんと生き続けられないことは残念ですが、それでも、Pさんの感情を独占したまま死に行くのは悪くないです。両親には多少申し訳ないですが…それでも、まゆはPさんと……
P「じゃあやっぱりお前とは結婚できないな」
まゆ「え?」
何てこと無い日本語、恐らく小学生でも理解できるような一文を、まゆは飲み込めませんでした。
まゆ「あの? 一緒に死のうって話じゃ…」
P「俺がまゆのために死ぬ? 冗談じゃない。俺はこれからも生きたい。菜々だってシンデレラガールにしていないし、蘭子はこれからもどんどん躍進を続けるだろう。それも見届けたい。さらに、まだ出会ったことのないようなヤツをプロデュースすることだってあるはずだ」
やめて。
P「シンデレラガールを排出したプロデューサーがどうなるかは知ってるだろ? 去年のシンデレラガール、愛梨んとこのヤツ見ればわかるはずだ。俺はこれを皮切りにさらなる高みへと行ける」
もういいですから。
P「本当に楽しみなんだ。これからも力をつけて、アイドルを育てて、一緒に成長するのが。どんどんできることも増えてくるし、任されることも多くなると思う。それが俺には最高なんだ」
ああ、いや。
P「だから、俺はお前のためには死ねない、俺は俺のために生きる。プロデューサーとしてな。だからお前も諦めて……
さっきまで見えていた赤い糸はどんどん掠れて……
まゆ「いやああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!!!!!!」
P「おい、まゆ!?」
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