P「まゆ、お前は俺のために死ねるか?」
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8: ◆66FsS2TZ4lNJ[saga]
2018/04/09(月) 10:37:02.01 ID:amKha4Y/0
 思ってもないことを言われたからか、まん丸に目を見開いたPさんは徐にカップを置き、まゆの目を見つめてきました。

P「……アイドルの恋愛が御法度だってのは知ってるよな?」

まゆ「だからこその決断です」

P「いつからだ?」

まゆ「最初から……Pさんのことですからお気づきだったのではないでしょうか」

P「知るかそんなもん」

 とは言うものの、彼に動揺の類いはあまり見受けられません。

P「まゆ、結婚は無理だ」

まゆ「え?」

 思わず声が出てしまいました。あっさりと、何でもない風に言うもんですから心構えが全くできていませんでした。

まゆ「それは…お付き合いからということですか?」

P「確かに、引退後すぐに結婚ということは現役中からの仲だったと言われる可能性は高い。少し期間を設けることでスムーズに行くかもしれない」

P「でも元アイドルとその担当プロデューサーだ。何かと言ってくるやつはいるはずだ。それで俺は業界追放されるかもしれない」

まゆ「で、でも、それは少数でしょうし……」

P「だがそれは別に構わない。お前の話を受けたってコトはそれひっくるめて背負うってことだからな」

まゆ「だったら!」

P「でもお前と結婚しようとは思わない。俺はプロデューサーとして、お前はアイドルとしてこそ輝くと思うからだ」

 自分の言葉を心から信じていると言わんばかりの表情に、思わず気が移りそうになります。しかし、自分とて絶対の信念を持って、この決断をしたのです。

まゆ「それはプロデューサーとしての意見ですよね? まゆは……アイドルではなく一人の女としてPさんに告白しました。だからプロデューサーさんも」

P「なるほど。でもそれはおかしいだろ。俺はプロデューサーという職業に就いている。そしてお前もまだ一アイドルだ。お前がいくら一人の女の子と自称してもそれは切っても切り離せない」

P「俺だって立場や柵を考えたらとてもじゃないがお前の告白を受ける訳にはいかない。まだプロデューサーでありたいからな」

P「蘭子がシンデレラガールに選ばれて、どうなっていくのか。菜々だってまだまだ上は目指せると思うし、お前だって……」



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