94:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 09:56:50.93 ID:pV04h44/0
阿良々木「……ごめん」
いつかの、北白蛇神社を思い出した。
今回は、色んなことを思い出してばかりだ。
95:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 09:58:04.23 ID:pV04h44/0
忍野「どうやら歓迎ムードは絶頂の様じゃ。先程までどうやって隠しておったのか、不思議な位に、霊気と言うのかの、良くないモノが充満しておるわ」
阿良々木「あぁ、僕達を殺そうという意思はヒシヒシと伝わってくるよ」
グッと、足を踏み出す。
96:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 09:59:35.35 ID:pV04h44/0
僕の覚悟とは裏腹に、階段は何事もなく登り切れた。
階段の途中ならば、高低差が相手に有利してしまうので、警戒が必要だと思っていたのだが、杞憂だったらしい。
忍野「あの部屋じゃの、外から見た時に視線を感じたのは」
97:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 10:00:22.24 ID:pV04h44/0
忍野「開けたら何が起こるか解らんぞ」
阿良々木「あぁ、あの子の為にも、早く終わらせよう」
ガチャリ、とノブを回す。
98:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 10:01:25.77 ID:pV04h44/0
僕は直前まで、真夜中の廃屋に居たはずだ。
それが何故、こんなにも明るくなっている?
忍野「解らん。しかし気を付けろよ、お前様。何をされたか解らん時と言うのが1番怖いぞ」
99:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 10:02:21.57 ID:pV04h44/0
もう暫く静かにしていると、誰かが玄関から出て行く音が聞こえた。
忍野「取り敢えず、人間の気配は無くなったぞ。隣からもっとマズイ気配がしておるが」
阿良々木「行ってみよう」
100:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 10:03:26.65 ID:pV04h44/0
阿良々木「あぁ、そっか」
言われてみれば、そうかも知れない。
こう言った襖のある様なタイプの家に住んだことがないので、すぐには思い至らなかったが、祖父母の家はそうだったかも知れない。
襖を開けてみると、真新しい木屑が散らばっていた。
101:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 10:04:32.52 ID:pV04h44/0
目が合った。
口を大きく開けてこちらを見ていた。
まだ血が通っていそうに見える肌。
目はそこに眼球が有るのかも解らないくらい虚ろだ。
ボタタッ、と押入れの中床に血液が垂れてきた。
102:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 10:05:41.29 ID:pV04h44/0
「あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"……」と叫んだ。
素早い動きで這いずりつつ、階段を降りて行った。
忍野「いい加減儂の上から退いてくれんかの」
103:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 10:06:44.32 ID:pV04h44/0
後を追うのは楽だった。
階段から眺めるだけで、何処へ行ったかは一目瞭然だった。
多量の血液が、「それ」の動線を表していたのだ。
阿良々木「あの部屋だ」
104:名無しNIPPER
2018/04/05(木) 10:08:09.87 ID:pV04h44/0
僕が聴く姿勢を示すと、階段の1番上の段に腰掛け、隣をポンポンと叩いた。
座れと言うことか。
それ程長い話になるのだろう。
忍野「まず、今の儂らが置かれとる状況じゃが、これは家そのものの記憶ではないかと思うておる」
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