230:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:19:33.69 ID:Uj/nf4tu0
春香!
春香、寝てなんていないで早く起きて!
231:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:20:06.50 ID:Uj/nf4tu0
春香は、何も喋らない。
目を閉じて、小さな寝息を立て続けるだけ。
232:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:21:07.30 ID:Uj/nf4tu0
「目を覚まさないんだよ」
春香をゆする私の手を押さえ、プロデューサーは言った。
233:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:21:58.15 ID:Uj/nf4tu0
「寝る時間が徐々に長くなってきて、あの夜、とうとう……」
「そんなこと……全然聞いてない……」
234:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:22:53.74 ID:Uj/nf4tu0
どうして、こんな。
折角会えたのに。
235:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:23:34.65 ID:Uj/nf4tu0
「俺には何もできない」
プロデューサーは項垂れながら、スーツを握りしめる私の指を解いた。
236:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:24:25.35 ID:Uj/nf4tu0
「……待っていること、しか?」
ふと、プロデューサーの言葉を復誦してみた。
237:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:25:04.27 ID:Uj/nf4tu0
簡単なことだった。
とてもとてもシンプルな結論。
238:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 10:27:37.33 ID:Uj/nf4tu0
もう私は、すごろくの番に追われていない。
239:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 22:35:58.80 ID:Uj/nf4tu0
その日から私の日課が増えた。
診察を終えた後、病室へ立ち寄る。
240:名無しNIPPER[saga]
2018/04/04(水) 22:38:06.23 ID:Uj/nf4tu0
毎日毎日、足繁く通う。
二人きりの時間の流れは、とても穏やかに停滞していて。
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