68: ◆9Vso2A/y6Q[saga]
2018/04/06(金) 18:11:48.57 ID:LZXIfz580
「すごい、なんていうか、夕方からずっと集中して描いてたみたいだったから」
「……そう?」
69:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:12:34.03 ID:LZXIfz580
「これ飲んじゃったから、もっかい歯磨きしなきゃ」
「朝まで起きてればいいんじゃない?」
70:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:14:01.35 ID:LZXIfz580
貰った飲み物のお返しと自分用のガムを買い、お店の外に出た。
私のことを気にしてか、彼は部室を出てからずっと一歩前を歩いてくれている。
視界が心許ないとは言わなかったのに。もしかしたら部長さんとそういう話をしたというのは……まあ、ないよね。
71:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:14:57.96 ID:LZXIfz580
「キス……を」
されそうになったんだけど……、と続けたかったのだが、彼が突然立ち止まったことにより遮られた。
72:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:15:57.23 ID:LZXIfz580
「そのまましたの?」
「いや、しては……ない」
73:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:17:22.11 ID:LZXIfz580
「やっぱり、なんでもない」
「……」
74:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:18:18.77 ID:LZXIfz580
「少なくともあの人は、相手によって対応を変えてる。
俺の目線と東雲さんの目線は違う──だから、軽率なことは何も言えない」
「……けど、そんなの」
75:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:18:56.37 ID:LZXIfz580
「一歩目が出ると二歩目が出てしまうのは、自然なことなのかなって」
こういうふうにさ、と右足を一段目に乗せる。
76:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:21:37.07 ID:LZXIfz580
「え、そうなの?」
「うん」
77:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:22:23.55 ID:LZXIfz580
「『体調が優れないときは本音が聞けるからレアですよ』とも言ってた」
「待って」
78:名無しNIPPER[saga]
2018/04/06(金) 18:23:30.50 ID:LZXIfz580
「私からも、もういっこ質問」
気を取り直すようにして声を掛けた。
彼はまだ何か言われると思ったのか、いくらか身構えたように映る。
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