163:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 20:40:44.10 ID:hojLDG6p0
***
昇進試験会場である佐伯泊地に到着すると、私は試験に参加する妹と谷風とは別れて、五月雨と一緒に行動した。
昇進試験と言っても一般人からすれば、一日に様々な艦娘を近くで見られる機会なので、佐伯泊地の海岸には見物客が多く来ていた。
164:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 20:41:30.99 ID:hojLDG6p0
「わわわっ、司令、急にびっくりですよ〜! じゃあ次いきますよ! 次っ!」
五月雨が頬を赤くして、次の子をストローで指す。五月雨はやっぱりかわいいなぁ。
「ああ、あの子か……」
165:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 20:43:11.64 ID:hojLDG6p0
「……そういえば、こんな事訊くのもあれなんだけど、五月雨ってSなのかい? それともMなのか?」
私の質問に五月雨は戸惑った表情をする。
「わ、私ですか? 司令がそんな事訊くなんて……。どっちに見えますか?」
166:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 20:44:29.90 ID:hojLDG6p0
「どうした?」
「あっ、司令っ!」
直後、五月雨は立ち上がり、私の右手を思い切り引っ張って走り出した。
167:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 21:53:28.87 ID:hojLDG6p0
「はぁ、はぁ……。とりあえず、ここで一旦休みましょう」
「いったいどうしたんだ。あの涼風は五月雨を姉さんと呼んでいたけど」
「それは嘘です! とにかく捕まってはいけませんよ!」
168:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 21:54:16.34 ID:hojLDG6p0
「で、なんで見ただけで分かったのか?」
「目ですよ。病んでる目なんです。さっきは一発でやばいと分かるものでした」
「そうなのか……」
169:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 21:54:58.29 ID:hojLDG6p0
「……申し訳なかった。ついつい私も興奮してしまって……」
「そうですか……。ちなみに何で会いたいと思ったのですか?」
「……」
170:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 21:56:34.56 ID:hojLDG6p0
「なんか、私、この格好じゃ落ち着かないです。司令みたいに今日は私服でくればよかったです。
……あ、北上さんの試験までまだ時間ありますし、服屋さん寄っていいですか??」
「ああ、そうだね。一緒に行こうか」
171:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 21:57:56.72 ID:hojLDG6p0
五月雨は上機嫌に言うと、服を選び始める。
こうやって見ると、五月雨も普通の女の子なのだ。
恋やらおしゃれやらなんやらに一番興味がある年頃を艦娘として過ごす彼女は、そういうのを制限されてしまう。
172:名無しNIPPER
2017/08/09(水) 22:00:00.48 ID:hojLDG6p0
そんな中で、つい最近の日経新聞で読んだのだが、小中学生のなりたい仕事ランキングが出ていた。
私は苦笑した。
小学生と中学生の女子のなりたい仕事ランキングに「艦娘」があるのだ。
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