86:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 17:05:29.40 ID:VqWHRdm5O
でも、さすがにこれはやり過ぎかな。
曜ちゃんに会えるか分からないし。
連絡しても返ってこないのにね。
呆れられるかも。
87:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 17:33:26.95 ID:VqWHRdm5O
浜松で降りて、もらった地図を確認した。次は、バスに乗らないと。
途中、曜ちゃんっぽい服装の人がいて、よく考えたら制服だから違うかと思い直した。
似ている人がいると、少しどきりとしてしまう。
そもそも、先に出たのだから、いるわけもないのだけれど。
88:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 17:42:46.02 ID:VqWHRdm5O
でも、憶測で疑うのはダメね。やめよう。
「今は、それが一番の楽しみよ」
おばあさんはリュックを背負い直した。
89:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 17:55:51.05 ID:VqWHRdm5O
俯きながら出て来た曜ちゃんが、驚いていた。
「梨子ちゃん……?!」
「よ、ヨーソロー」
90:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 18:25:19.93 ID:VqWHRdm5O
「そっか」
「私、ただ、会ってね……仲直りしようって思っただけだったんだ。また、水泳始めて欲しいなって。でも、そんな事言われても困っちゃうよね。だから、会えなくて正解だった。でも、私のせいで、将来の色々な事を奪ってしまったなって……」
曜ちゃん、前に私に言った事と逆の事言ってる。
91:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 18:41:08.89 ID:VqWHRdm5O
「分かってる人は、そんな表情しないもの」
曜ちゃんの方が力がある。
だから、私から離れようと思えばすぐにでもできたはず。
だったら、彼女が意図してることは――。
92:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 18:53:42.71 ID:VqWHRdm5O
ふと、施設の中だという事に気が付く。職員につまみだされる前に、スマホで公園を探して、曜ちゃんを誘導した。
ベンチに座らせて、ずっと隣で背中を撫でた。
早く泣き止んで欲しい。でも、しばらくこうしておきたい。
なんて、そんな事を考えていた。
93:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 19:03:00.59 ID:VqWHRdm5O
「曜ちゃん、それ特大盛りでしょ? 食べれるの?」
「食べるの」
言葉遣いが幼稚園児みたいになってるので、笑ってしまった。
94:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 19:09:49.71 ID:VqWHRdm5O
「いいの……」
犬みたいだった。
可愛い。
95:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 19:27:07.88 ID:VqWHRdm5O
牛丼屋を出て、駅に向かった。
曜ちゃんはほとんど喋らなかった。
気まずいのだと思う。私も、多少それはあった。
でも、触れていないと、もう、落ち着かない。
私は曜ちゃんの手を握った。
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