463:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:45:58.66 ID:JB4A+Idt0
生まれてから十数年少しの付き合いだが、弟が生来のお人好しであるという事は
今までの付き合いで理解している。少し頭を使えば、虐待された女の子が家に帰らず
廃遊園地で一人遊びをして、時々訪れる頭の悪い連中を驚かし、喜んでいると
464:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:46:26.06 ID:JB4A+Idt0
「なんだ?何を今からやるんだ?」
「ふふーん。それはねぇ」
真一の問いかけに得意げに笑う優衣は床に散らばっていた紙を取り上げ、
465:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:46:54.54 ID:JB4A+Idt0
「なんだよこれ...」
「兄ちゃん。始まるよ」
真二が目を輝かせながら、これから始まることに大きな期待を寄せる。
466:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:47:23.24 ID:JB4A+Idt0
「無理だよ...。お兄ちゃんならそれが出来るけど、私には無理なの」
「ああ!?なんだと!」
「魔法が使えるんだろ!その魔法とやらで俺にあの龍を寄越せって言ってんだよ!」
467:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:47:58.61 ID:JB4A+Idt0
「何をしている、優衣。ここにはあまり来るなと言ったはずだ」
「ごめんなさい。でも...」
真二をちらりと見遣った優衣はそれきり黙りこくってしまった。
468:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:48:30.62 ID:JB4A+Idt0
〜〜〜
真一が降り立った場所は、どことも知れぬ暗い海辺だった。
月光に照らされた二人の男が、先程見たドラグブラッカーと同じ存在を使役して
469:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:48:58.62 ID:JB4A+Idt0
〜〜〜
ドラグブラッカーを得た城戸真一はまさに最強に相応しい契約者だった。
契約者の戦い。そう神崎士郎はこの戦いのことを評していた。
470:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:49:31.15 ID:JB4A+Idt0
〜〜〜
「はは、ハハハハハ」
「アハハハハハハハ!!!」
471:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:50:03.44 ID:JB4A+Idt0
〜〜〜
「真二君!」
優衣が辿りついたのは、人通りのない鉄橋の下だった。
472:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:50:40.33 ID:JB4A+Idt0
「しっかりしろ。優衣」
「ごめんなさいごめんなさい。真一君、真二君。ごめんなさいごめんなさい」
茫然自失状態の妹は、二人の友達を死に追いやった自らの無力さを呪い、
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