佐野満「えっ?強くてニューゲーム?」
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463:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:45:58.66 ID:JB4A+Idt0
生まれてから十数年少しの付き合いだが、弟が生来のお人好しであるという事は

今までの付き合いで理解している。少し頭を使えば、虐待された女の子が家に帰らず

廃遊園地で一人遊びをして、時々訪れる頭の悪い連中を驚かし、喜んでいると

分かりそうなことなのに...。

 ともあれ、今から向かう廃遊園地のミラーハウスという場所に潜んでいるのが

得体の知れない幽霊などではなく、実態のある人間ということに内心密かに安堵した

真一は弟の後を素直についていくことに決めた。

「優衣ちゃん。来たよ」

「あっ、真二くん」

 ミラーハウスの入り口に立った弟が幽霊女の名前を呼んだ。

 優衣と呼ばれた弟と同い年の女の子は、まるで親友のように弟へと抱きついた。

「真二。お前の友達ってのは結構変わってるんだな」

「あーっ。真二君から聞いたよ。お兄ちゃんの真一君でしょ」

「そうだよ幽霊女。初めまして、真二の兄の城戸真一だ」

「よろしくお願いします。神崎優衣です」

 真二のように純真さから来る人なつっこさで優衣は初めてで会った真一にも

物怖じすることなく手を差し伸べ、真一もその手を躊躇うことなくとった。

「優衣ちゃん。アレやってよ。アレ」

「えーっ、真二君ってば最近いつもここに来るときそればっかりじゃん」

 ミラーハウスの入り組んだ迷路を歩き続けた三人は大きく開けた場所へと

辿りつく。


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