464:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:46:26.06 ID:JB4A+Idt0
「なんだ?何を今からやるんだ?」
「ふふーん。それはねぇ」
真一の問いかけに得意げに笑う優衣は床に散らばっていた紙を取り上げ、
それを無造作に鏡へと押しつけた。
「?!」
真一は目を疑った。
鏡の向こう側に紙が押し込まれるようにして落ちたのだ。
「兄ちゃん。優衣ちゃんは凄いんだぜ。鏡を操れるんだ」
「か、鏡を操れる?」
なんだコイツは。
真一の優衣を見る目が一瞬で変わった。
「ほら、見て!鏡を見て」
はしゃぐ弟が指さす先ではまたもや信じられないことが起き始めていた。
「嘘だろ」
紙の中から、何かが姿形を象り具現化したのだ。
「グルルル...」
「フシュー....」
巨大な赤い龍と黒い龍が鏡の中に現れた。
その二匹は明らかに自分達三人の存在に気が付いていて、しきりに尾や体を
ぶつけ、こちら側にいる美味そうな餌を喰らおうと試みていた。
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