465:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:46:54.54 ID:JB4A+Idt0
「なんだよこれ...」
「兄ちゃん。始まるよ」
真二が目を輝かせながら、これから始まることに大きな期待を寄せる。
そして、それは唐突に始まった。
赤い龍が黒い龍の尾に噛みつき、黒い龍は逆鱗に触れた自分そっくりな龍へと
黒炎の豪火球を吐き出したのだ。
「いっけー!ドラグレッダー!黒いのなんかやっつけちまえ!」
「なぁ真二。あの赤いのドラグレッダーっていうのか?」
「うん。黒いのはドラグブラッカーっていうんだ」
真一は今、自分の目の前で繰り広げられている光景を信じられなかった。
信じられなかったと同時に、心の底から得体の知れない歓喜がわき上がってきた。
誰にも負けない強大な力を誇り、その気になれば国も世界すらも滅ぼせる
あの鏡の中に潜む怪物がたまらなく欲しい。
戦いは数十分にも及び、赤い龍が黒い龍に対して優勢に戦いを進めていた。
「真一君?」
「なあ優衣。あの黒い龍、俺に寄越せよ」
血走った瞳は狂気の色に染まり、目の前に手を伸ばせば手に入る人智を越えた
力を手に入れるには何だってするというなりふり構わぬ非道さが浮かんでいた。
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