468:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:48:30.62 ID:JB4A+Idt0
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真一が降り立った場所は、どことも知れぬ暗い海辺だった。
月光に照らされた二人の男が、先程見たドラグブラッカーと同じ存在を使役して
命懸けの死闘を繰り広げている。
ライダーバトルとは異なり、あくまでもこの戦いは使い魔を使役する戦いだった。
その証拠にミラーモンスターの傍らに控える男達は何の変哲も無い服を着ている
一般人のようだった。
「ルールは?」
「12人の総当たり戦だ。契約獣を使い最後の一人になるまで戦え」
「敗北した人間はどうなるんだ?」
「契約者は最後の一人になるまで戦う。最後の一人になるまでな」
ぞっとするような恐ろしい色の浮かんだ瞳で神崎士郎は真一に念を押す。
勝敗はあっけなくついた。
サイのような契約獣が蜘蛛のような契約獣をその角で貫き、勝利の雄叫びを
上げながら敗北した契約獣の主を頭から貪り喰らったのだ。
「人を、殺せるのか」
「ああ。お前が望むのならば幾らでも」
「乗った。アンタに手を貸してやるよ」
その時、神崎士郎は確かに笑った。
城戸真一という一人の人間が人間であることを放棄した瞬間だった。
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