470:名無しNIPPER[sage]
2017/09/27(水) 19:49:31.15 ID:JB4A+Idt0
〜〜〜
「はは、ハハハハハ」
「アハハハハハハハ!!!」
狂ったように叫びながら怪物は現実世界で暴れ回っていた。
鏡の世界で契約獣を戦わせる戦いがあと一回で終わる頃には、既に城戸真一は
己の体の大半をミラーモンスターと同じくする存在へと成り下がっていった。
正確に言えば、神崎士郎のとある目的のための被験体になってしまったのだ。
尤も正気を失っていた怪物にとって、それは本当に些末なことだった。
鏡の中を通り、自分に刃向かった『餌』の家に忍び込み、ミラーワールドへと
引きずり込んで捕食する。そんなことを繰り返していたある日の出来事だった。
その日は、リュウガにとって最悪の日だった。
ミラーワールドの中で眠りに落ちていたリュウガは、鏡の外側から誰かが
自分を探している気配を察し、臨戦態勢へと入った。
「真一君!真一君!どこなの!」
「お前、誰だ...」
自分の眠りを妨げる存在を確かめたリュウガは、その少女がかつて弟の横にいた
あの神崎士郎の妹だと言うことに気が付いた。
「神崎、優衣...」
「真一君!助けて!真二君が!」
既に優衣と出会った日から数ヶ月が経過していた。
「しん、じ...真二が、どうかしたのか」
「真一君に間違われて、襲われてるの!」
優衣の悲痛な叫びに、リュウガの意識は『真一』へと引き戻された。
「真二が襲われている?!どこだ!アイツはどこにいる!」
「こっち!早く来て!」
優衣の手鏡の中に身を潜めた真一は、優衣と共に弟のいる場所へと急行した。
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