159:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:09:34.16 ID:L6BVEgLS0
「これを...先生が一人で作ったんですか?」
「正確には、東條君のデッキも参考にしました」
「僕も最初は驚いたけどね。でも、これで分かったでしょ?」
160:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:10:00.72 ID:L6BVEgLS0
こういう奴は自分とその理想の乖離に気が付いた途端に、掌を返して
相手を裏切る奴だと、満は昔付き合っていた面倒くさい彼女の事を
思い出していた。
161:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:10:46.26 ID:L6BVEgLS0
「香川先生。俺、先生とは真逆の信念の人を知っています」
「ほう、それは興味深いですね。聞かせてください」
「はい。その人は一回会ったきりなんですけど、不思議な人でした」
162:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:11:35.41 ID:L6BVEgLS0
「先生...俺は、コイツの事信じても良いんじゃないかって思います」
「ほう、意外ですね?君がそんな事を言うなんて」
沈黙を破った仲村は、先程の剣呑な視線ではなく、まるで初めて
163:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:12:27.41 ID:L6BVEgLS0
「佐野君。色々考えましたが、私達は貴方を迎え入れます」
「本当ですか!」
満の想像以上の早さで香川教授は答えを出した。
164:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:13:08.82 ID:L6BVEgLS0
「あれぇ〜?どうしたんですか東條せんぱーい」
「気にする事はありませんよ。彼は優秀ですが、シャイなんです」
「時々一人になって落ち着きたいと言っていましたから」
165:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:13:40.86 ID:L6BVEgLS0
「では、報酬の話に移りましょうか」
「報酬?」
「ええ。ミラーモンスター一体を倒すごとに一万円でどうでしょうか?」
166:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:14:12.33 ID:L6BVEgLS0
先程のやりとりで、満のカードデッキの情報を全て記憶した香川は
満が契約したモンスターが、実は合体モンスターが分裂した姿の
ミラーモンスターだということを、知識上すぐに探り当てた。
167:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:14:44.07 ID:L6BVEgLS0
まず一つ目は、時を巻き戻すカード、タイムベントの存在。
二つ目はミラーワールド最強のモンスター、ゴルドフェニックスと
その強力な眷属の存在。
168:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:15:12.36 ID:L6BVEgLS0
そんな香川の深く大きな計画の中に組み込まれた事をつゆ程も自覚
できなかった満は、深く考える事なく香川の手を取ったのだった。
「佐野君。長い事引き留めてしまって申し訳なかったですね」
169:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:15:42.93 ID:L6BVEgLS0
第十二話 予兆
〜花鶏〜
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