162:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:11:35.41 ID:L6BVEgLS0
「先生...俺は、コイツの事信じても良いんじゃないかって思います」
「ほう、意外ですね?君がそんな事を言うなんて」
沈黙を破った仲村は、先程の剣呑な視線ではなく、まるで初めて
まともな人間に会ったかのような視線を自分に向けていた。
「俺や東條より、遙かにマシな奴だと思ったからですよ」
「正直な話、俺は神崎の計画さえ潰せればそれでいいと思ってます」
「先生の言う素晴らしい英雄像にもあまり興味はありません」
「だけど、この男は先生の理想に賛同して、庇護を求めていながら」
「何も考えないで戦う事なく、自分の意思で戦いを続けることを示した」
「打算と保身はあるでしょうけど、一応使ってみてはどうでしょうか?」
「ふむ。君はどう思いますか東條君」
「僕は...この人の事、あまり信用はできないです」
「他のライダーとつながっているかも知れないし、なによりも」
「多くを助ける為なら一つを犠牲する覚悟が足りなすぎると思います」
「僕はこれまで二人のライダーを殺しましたけど」
「この人には多分、そんな覚悟は殆どないように見えるし、むしろ」
「このままここから帰した方が互いのためになると考えます」
「勿論、僕は先生に従いますけど...今のが僕の本心です」
「なるほど...わかりました...」
二人の意見が割れた以上、後は全て香川の判断へと委ねられた。
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