169:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/25(火) 11:15:42.93 ID:L6BVEgLS0
第十二話 予兆
〜花鶏〜
喫茶店花鶏のテーブルで、うららかな日差しを浴びながら手塚海之は
安らかな一時を過ごしていた。
秋山蓮はそんな手塚の珍しい姿に安堵を覚えていたが、徐々に手塚は
悪夢にうなされ、激しく動き始めた。
「おい!どうした手塚!」
慌てた蓮はテーブルから転がり落ち、なにやら大声で喚き始めた
手塚を抱え上げ、顔を叩いて正気に戻そうと試みた。
「手塚!おい手塚!どうしたんだ手塚!」
「はぁっ!はぁッ!」
蓮の乱暴なビンタに無理矢理眠りから覚めた手塚は、真っ先に蓮を見、
それから安堵のため息をついた。
「何か悪い夢でも見たのか?」
ぶっきらぼうだが、真剣に手塚の話に耳を傾けようとする蓮に対して、
手塚は手を乱暴に振りながら、強引に話を切り替えた。
「い、いや...なんでもない」
「少しストレスがたまっているんだろう。すまないが家に帰る」
「ちょっと待て」
その不自然さが腑に落ちない蓮は、急いで花鶏から出て行こうとする
手塚を引き留めようとした。
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