208:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:18:39.37 ID:vYhwAq/BO
「風の音が強くなってきた」
「えっ?」
209:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:21:39.92 ID:vYhwAq/BO
「あれは、梯子?」
一際強い灯りを放つ道化師の街灯が、赤く錆びた梯子の姿を照らし出す。
210:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:26:58.92 ID:vYhwAq/BO
何より邪魔なのは魔術師の存在。
今まさに必死の形相で引き返している最中で、万が一彼女に当ててしまっては元も子もない。
211:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:29:24.67 ID:vYhwAq/BO
「そんな、まさか…」
彼等はその意図に気付き凍り付いた。
212:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:32:44.44 ID:vYhwAq/BO
(ちっ、あの屑……)
(散々偉そうなことを言っておきながら、あんな役立たずだったとはな)
213:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:35:31.87 ID:vYhwAq/BO
「ぴひゅっ…」
先頭に立っていた長身痩躯の兵士の首が奇妙な音を鳴らしながら宙を舞う。
214:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:37:58.68 ID:vYhwAq/BO
(マズいな。このままだと挟み撃ちだ)
「くそっ!後ろだ!後ろを取られた!!」
215:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:40:25.45 ID:vYhwAq/BO
(このままじゃ全滅も時間の問題だ。化け物に構っている暇はない)
(大体、こんな奴等が何人死のうが彼女さえ無事ならそれでいいんだ)
216:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:43:12.27 ID:vYhwAq/BO
一方、娼館主はやり切れぬ表情をしている。
出来ることなら皆で、と思っていたのかもしれない。
217:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:48:12.34 ID:vYhwAq/BO
「……分かってる」
(命にも優先順位がある。誰も彼も救おうなんて考える奴の方がイカレてるんだ)
218:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:51:10.26 ID:vYhwAq/BO
「仕留め 損ねた か」
(くそッ!もう一匹いたのか!!)
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