勇者「救いたければ手を汚せ」 
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212:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:32:44.44 ID:vYhwAq/BO

(ちっ、あの屑……)

(散々偉そうなことを言っておきながら、あんな役立たずだったとはな)

道化師が心中で毒づく。

どうやら、あの魔術師に期待するだけ無駄のようだ。

あれだけ大物然としていた姿はすっかりなりを潜め、今や置物のようにじっとしている。

何故あんな魔術師が起動を任されたのか疑問に思ったが、今はそんな場合ではない。

「来るな来るな来るなあああ!!!」

乱射された銃弾の何発かが先頭のオークに命中し地面に倒れ伏す。

だが、魔核を破壊したわけではない。

確かに銃弾は当たったようだが見る間に治癒している。

その間に他ニ体のオークが迫っていた。何度も発砲を繰り返すものの当たる気配はない。

恐怖によって手が震えているのか照準は定まらず、銃声はあらぬ方向へと飛んでいくばかりだ。



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