勇者「救いたければ手を汚せ」 
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209:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 00:21:39.92 ID:vYhwAq/BO

「あれは、梯子?」

一際強い灯りを放つ道化師の街灯が、赤く錆びた梯子の姿を照らし出す。

すると今まで兵士や自分達を盾にするように歩いていた魔術師が我先にと先頭を切って歩き出した。

(厚顔無恥というか何というか。ここまで来ると清々しいわね)

などと思っていた次の瞬間、前方右側の壁面ががらがらと崩れた。

幸いにも道が塞がるようなことはなかったが、その穴から現れたモノが安堵を掻き消した。

「ば、馬鹿な。奴等、穴を掘って追って来ていたというのか」

銃を構えて撃とうとするが、凄まじい速さで壁面を蹴りながら迫って来るため的を絞れない。



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