39:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:14:09.76 ID:qJIGiTwi0
「えっ…?」
ありすは思わず肩から手を離し、固まった。
背後で、先ほどの男子学生が救急車を呼ぶ声が聞こえた。
見えたのはほんの一瞬だったが、ありすは今の「オレンジ色」を知っていた。
40:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:15:32.63 ID:qJIGiTwi0
「…っ!」
ありすは覚悟したように左の手でベルトを掴むと、ゆっくりと立ち上がった。
「……文香さん、さっき、私の笑顔が文香さんの力になるって、言いましたよね」
41:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:17:38.50 ID:qJIGiTwi0
「文香さん…必ず助けてあげますから」
彼女は左腰に装着されたボタンを押した。
『ステージセレクト!』
42:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:19:23.05 ID:qJIGiTwi0
本は再びありすに向き直ると文字のムチを放つ。
「はぁっ!」
彼女はその杖を突き出すように振った。
43:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:21:01.75 ID:qJIGiTwi0
(文香さんは…あの中に、何としても助け出さないと)
(いえ、ダメです。焦ったらまたさっきみたいに…冷静に観察するんです。パズルみたいに)
ありすは目を凝らし注意深く観察した。
44:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:21:54.88 ID:qJIGiTwi0
「ぐぬぅ…小娘…なかなかできおる…」
霧散するオレンジの粒子は再び収束し、片眼鏡の老紳士めいた怪人へと姿を変える。
老紳士怪人は口元に生えたカールひげを撫でながら、ぎらりとその片眼鏡を光らせた。
45:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:22:32.27 ID:qJIGiTwi0
「…ンフフフフ、分かっていないようだな小娘…それはお前の事だよ!!」
老紳士怪人がマントをひるがえす。その裏からいくつもの文字のムチが現れ、ありすを襲った。
「…っ!」
46:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:24:04.88 ID:qJIGiTwi0
「ぬぅっ…できるものならやってみるがいい!」
老紳士怪人は再びマントをひるがえす。文字が渦を巻いて彼の周囲を飛び回り、次々とありすへ襲い掛かった。
「はぁぁぁぁ…」
47:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:25:07.08 ID:qJIGiTwi0
――――――――――――――――…
「…ただいま戻りました」
ありすはよろよろと疲れた様子でルームへと戻ってきた。
48:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:26:04.15 ID:qJIGiTwi0
「え、ちょちょ、ちょっと、どうしたのさー」
「…杏さんは、あの事件の事は」
「覚えてない…皆と一緒だよ」
49:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:29:36.47 ID:qJIGiTwi0
以上です。
今回は2号ライダーめいたありす変身回でした。
ありすの変身後の衣装は「ひかりの創り手」特訓後のイメージです。ありすは魔女っ子が似合うと思います、とっても。
そして最後に登場した変身ガシャットを持つ長いエクステの少女…一体誰なんでしょうねえ…
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