46:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:24:04.88 ID:qJIGiTwi0
「ぬぅっ…できるものならやってみるがいい!」
老紳士怪人は再びマントをひるがえす。文字が渦を巻いて彼の周囲を飛び回り、次々とありすへ襲い掛かった。
「はぁぁぁぁ…」
ありすは目を閉じ、長い杖の柄を撫でる。
彼女の周囲に風が生じ、その長い髪とフリルスカートをはためかせる。
「はあっ!」
そして光の蓄積した杖先を天に突き出すように掲げた。
風が解放され、襲い来る文字列を吹き飛ばした。
「何だと!?」
「この程度ですか、今度はこちらの番です!」
ありすは再び杖の柄を撫でる。
紅蓮の光が杖先へと集中し、燃え盛る熱を帯びた。
「はあっ!」
ありすは杖先を地面にたたきつける。途端に、老紳士怪人の足元が赤熱した
「なっ…!」
避ける暇もなく、老紳士怪人は火柱に吹き上げられた。
「ぐおおっ!」
「はぁぁ…っ!」
続いてありすは円を描くように杖を振るう。
杖の軌跡に沿って、次々と光弾が生み出され、宙を舞う老紳士怪人めがけ飛んだ。
「ぬぐうううっ!」
老紳士怪人は腕で必死に光弾を防ぐが、衝撃で更に高く打ち上げられていく。
「さあ、フィナーレです!」ガッシューン↓
ありすはガシャットを引き抜くと、杖先にある端子へと差し込んだ。
『ガシャット!』
『キメワザ!』
「は、ああああああああ…」
ありすは杖を横に持ち、より一層強く長く、杖を撫でる。
極彩色光が稲妻を伴って杖に走り、杖先へと集中していく。
「…ったああああああああ!」
『ウィッチーズ・クリティカルフィニッシュ!』
極太の極彩色光線が杖先から迸り、上空の老紳士怪人を包み込んだ。
「ぐおおおおおおああああああっ!」
極彩色の光に焼かれ、老紳士怪人は01粒子へと分解される。
電子の爆発が生まれ、草原の上空に花火めいて散った。
『ゲームクリアー!』パパパパーパーパッパラー
ファンファーレと共に、草原の景色は消え失せ、元のパンケーキ屋店内へと戻る。
『ガッチャーン↓』
『ガッシューン』
「…っはぁ」
ベルトのレバーを閉じ、ガシャットを引き抜くと、あたりはまるで何事もなかったかのように静寂に包まれた。
ありすがため息を吐くと、遠くから救急車の音が聞こえてきた。
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