41:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 23:17:38.50 ID:qJIGiTwi0
「文香さん…必ず助けてあげますから」
彼女は左腰に装着されたボタンを押した。
『ステージセレクト!』
ベルトが音声とともにまばゆい光を放つ。
光は周囲の風景を溶かして消し去り、新たな景色を映し出す。
そこにあったのはもはや狭い店内ではない、色とりどりの花々が咲き乱れる広大な草原だった。
「…ここは」
ありすはここもまた知っていた。
以前、夕美、藍子、美波…そして文香と共に、撮影で訪れた草原。
…パラパラパラッ
ふいに、眼前のオレンジ色の「本」が開いた。泡立つページから、文字が連なったムチが伸びてありすを襲った。
「…っ!」
感傷に浸っている場合ではない。ありすは素早く横ステップでムチを回避。
反射的に地面を蹴っただけだったが、ひと息に5メートルほども横へと跳んだ。
「すごい…これが、ベルトの力?」
ありすは腰に装着されたそれに触れた。
更なる使い方のイメージが彼女に流れ込んできた。
「…なるほど」
右手を前に突き出す。虚空に01粒子が沸き立ち、棒状に固まると彼女の腕に収まった。
それは、先端に魔法的意匠に加え「Aボタン」と「Bボタン」が刻印された短めな杖であった。
『ガシャコンロッド!』
ベルトが明滅し、その名を叫ぶ。
「パズル&ウィッチーズは、魔女が魔法によって古代の遺跡を解き明かしていくパズルゲーム…だから魔女衣装、そして杖ですか
魔女の事なら、以前お仕事で調べました。完璧です」
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