モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:30:17.39 ID:nZ3oq+wSo
だがその前に二人を襲ったのは全身に走る悪寒だ。
背筋に氷柱を入れられたかのように走る感覚は、危機感による警鐘である。
それは周囲から大量の視線が自分一人に向けられているような、群れを成した獣の群れの標的にさせられているかのような全身を貫く視線。
そしてそれは紛れもなく現実であり、ウルティマから伸びる黒い影は間違いなくこちらを見ていたのだ。
以下略
AAS
325
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:30:43.66 ID:nZ3oq+wSo
「ほんとに、なんでこんな!……きらり!」
夏樹が深淵を覗いている一方で、奈緒は全身に泥の装甲を身にまとう。
その姿はウルティマが初めにしていた黒い泥を纏った獣の形態と似たものであり、周囲に禍々しさを放っていた。
以下略
AAS
326
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:31:20.49 ID:nZ3oq+wSo
きらりを標的として向かっている蛇頭は前方のあらゆる方向から食らいつくさんと迫りくる。
奈緒だけならばどうとでもなるが、後ろにきらりがいるとなれば話は別。放射状に迫ってくる蛇頭の一本でも後ろにいるきらりの元へと届かせるわけにはいかなかった。
多様な軌道を描いてくる攻撃には、今の奈緒ではあまりにも手数が足りない。
以下略
AAS
327
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:32:03.51 ID:nZ3oq+wSo
異形化した泥は奈緒の雄たけびさえも正しく反響させず獣のようになって伝わっていく。
新たに増やした腕は、今も休むことなく動き続け依然迫りくる蛇頭を一切余すことなく切り伏せていた。
『そうだ、あたしがみんなに救われた』
以下略
AAS
328
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:32:31.34 ID:nZ3oq+wSo
そして前方、未だ空腹を喘ぎ狂気に落ちたままのウルティマ・イーターと称される少女を見て小さく問うのだ。
『だってお前、そこは暗いだろ?』
以下略
AAS
329
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:33:09.99 ID:nZ3oq+wSo
『満たされないなら、食べればいい。
誰も一緒じゃないのなら、一緒になればいい。
以下略
AAS
330
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:33:40.18 ID:nZ3oq+wSo
『そしてあの子は、多分あたしだ。理由とかは分かんないけど、あの研究所のことだし『こんなこと』があっても不思議じゃないよな。
……だからこそさ、あの子のことをあたしに任せてくれないか?夏樹』
以下略
AAS
331
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:34:13.25 ID:nZ3oq+wSo
『悪いけどきらり、あたしにはあの子を連れ出してくることはできるけど、癒してやることはできない。
あたしにとっての光は道しるべにはなれるけど、きっとあの子の孤独を満たすことはできないと思う。
以下略
AAS
332
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:35:09.33 ID:nZ3oq+wSo
『これは……あの時と同じ』
夏樹はこの光景に見覚えがあった。
かつてあの忌まわしき研究所で、奈緒を見つけた時のこと。沢山の獣の瞳が此方を睨み、沢山の研究員たちが黒色に飲まれていった。
以下略
AAS
333
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/10/18(火) 02:35:44.10 ID:nZ3oq+wSo
体を貫かれた獣人はもがきながら竜頭に爪を立てて、姿を崩す。
だが巨大な黒い泥に黒い泥に戻ったかに見えた二体の泥の獣人は、そのまま崩れることはなかった。
『『『グ、グルアアアアアアァ!』』』
以下略
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