モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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325: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/10/18(火) 02:30:43.66 ID:nZ3oq+wSo

「ほんとに、なんでこんな!……きらり!」

 夏樹が深淵を覗いている一方で、奈緒は全身に泥の装甲を身にまとう。
 その姿はウルティマが初めにしていた黒い泥を纏った獣の形態と似たものであり、周囲に禍々しさを放っていた。

 奈緒的にはこの姿は狂気に満ちすぎていてヒーロー地味ていないということであまり好きではない。
 だがこの状況で姿形がどうのこうのなど言っていられなかった。『視線』に敏感な奈緒には気づいたことがあったからだ。
 ただあのウルティマの視線が、自分や夏樹のアイユニットだけに向けられているのならまだよかったのだ。
 問題なのはあの瞳が未だ気絶したままであるきらりを標的に定めたことであった。

 それは無抵抗なきらりへと大量の蛇頭が迫っていることを示していた。
 だが当然奈緒の方へも行く手を阻むように雪崩のような蛇の頭が迫り来ている。
 ならばこそ、それさえも突破できるほどの貫通力のある攻撃が奈緒には必要だった。

「うう――うおらああああ!」

 異形の獣の姿となった奈緒は雄たけびを上げながら、蛇頭の群れへと突進する。
 巨体に似合わぬその速度は、食らいついてくる牙をまるで物ともせず置き去りにして、容易に包囲網を突破した。
 奈緒は全身が凶器と化した暴風となり、千切れ泥へと回帰する蛇頭を置き去りにしながらきらりの前へと躍り出る。

「やらせる、かぁ!」



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