211: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:04:54.12 ID:xCyGumQ8O
するとダゲキはわずかに表情をこわばらせた。
口を開こうとしたが寸前で今の状況を思い出したらしく、慌てて閉じる。
212: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:06:22.72 ID:xCyGumQ8O
ダゲキはミュウツーと自分の間に、バスケットをそっと置いた。
自分も床に座ると、ちらっとミュウツーを見上げる。
213: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:08:41.18 ID:xCyGumQ8O
手に持っていたきのみを、言葉の勢いに任せて半分ほど齧る。
より強くなった甘い香りと、それに相応しい強い甘味が口の中に広がった。
214: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:11:07.36 ID:xCyGumQ8O
ぼきっ、と湿った音がした。
見ると、ダゲキが赤いきのみを半分に折り、断面から匂いを嗅いでいる。
215: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:12:37.95 ID:xCyGumQ8O
なぜだか、身体の中で鼓動を出す場所が、ずきずきと鈍く疼いた。
痛みといえるほどの痛みではないが、妙に息苦しい。
216: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:14:58.29 ID:xCyGumQ8O
アロエ「キミは、本当に辛い味が好きなんだねえ」
217: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:16:36.99 ID:xCyGumQ8O
声をかけ、懐中電灯をヨノワールの手に向ける。
ヨノワールは立ち止まり、振り返って“にっこり”頷いた。
218: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:18:37.21 ID:xCyGumQ8O
暗がりの中で、ふたたびヨノワールの低い声が響く。
何か見つけたのだろうか。
219: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:20:17.81 ID:xCyGumQ8O
アロエ「……シンオウの伝承には、他の地方と毛色の異なる死生観が根付いている」
アロエ「ある特定の場に死後の世界との接点を見出し、」
220: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2017/06/16(金) 23:23:10.81 ID:xCyGumQ8O
アロエ「わかったわかった」
アロエ「……そっか、みんな同じようにヤグルマの森にいても、事情はホントにいろいろなんだね」
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