柔沢ジュウ「雨か」 堕花雨「お呼びですか?」
1- 20
461: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:00:29.64 ID:HfYWLYgWO
=====


最悪の寝覚めだった。
全身に冷や汗をかいていて、目が覚めた瞬間、呼吸の仕方を忘れてしまったのかというぐらいに息苦しく、眩暈がした。
以下略 AAS



462: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:04:03.74 ID:HfYWLYgWO
――正しい解答を導き出すのは、頭の良い方
――努力が必ず報われるなら、不満を持つ人間なんかいない
当然のことだ。ジュウには頭が足りなかった。だからどれだけ努力しても自力で事件を解決などできなかった。
事件を終わらせることができたのは、いつでも隣に頭のいい奴がいたから。
堕花雨。
以下略 AAS



463: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:07:27.27 ID:HfYWLYgWO
「ちょっといいか」

ジュウが声をかけると、その女子生徒は全身を硬直させた。
女子生徒と一緒に隣を歩いていた短髪の少女は怪訝な表情を浮かべて、ジュウと女子生徒の顔を見比べている。

以下略 AAS



464: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:08:00.90 ID:HfYWLYgWO
視線の集中砲火はジュウにとっても耐えがたかったが、光に用があってわざわざここまで来た以上、逃げ出すことはできなかった。
光はジュウから逸らした視線を左右に忙しなく往復させた後、身体ごと勢いよく振り返り、今しがた出てきた校内に一目散に駆けていった。

「ちょ、ちょっと待ってて!」

以下略 AAS



465: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:08:39.92 ID:HfYWLYgWO
仲良く下校していたところを邪魔されて、気が立っているのだろうか。

「急用なんだ」

「……怪しい」
以下略 AAS



466: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:09:09.37 ID:HfYWLYgWO
「あ、アンタ、私の友達にまで手を出そうっていうんじゃないでしょうね」

「お前には俺がどんな風に見えてるのか知りたいよ」

そんなジュウの言葉を無視して、光は早々に前を歩き出した。
以下略 AAS



467: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:12:19.05 ID:HfYWLYgWO
席に着いてから、なにやらそわそわしている光はようやく口を開いたが、目はなかなか合わせてくれなかった。
校門で待ち伏せしていたことをよほど怒っているのだろうが、連絡先を知らない光に確実に会うためには、そうするのが一番だとジュウは判断したのだ。
謝罪よりも用件の方を優先してくれた光に内心感謝しつつ、ジュウは切り出した。

「光、お前の通ってる道場ってところに連れて行ってくれ」
以下略 AAS



468: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:15:50.83 ID:HfYWLYgWO

ジュウが光と一緒に道場に入ると、甲高い悲鳴のような声が鼓膜を突き刺した。
声の方を反射的に見ると、だらしない男物のジャージに、ボサボサの髪の毛を適当に一つに纏めた女性が転げまわっていた。
年齢はおそらく大学生以上だが、ジュウが出会ってきた大人の女性の中でこんな手合いは初めてで、思わずたじろぐ。
そうしている間に女性は床の上でじたばたと駄々をこねる子どものようにもがき始めた。
以下略 AAS



469: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:16:23.82 ID:HfYWLYgWO

〜〜


それからしばらくして、女性はようやく落ち着いたようだった。
以下略 AAS



470: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:18:41.82 ID:HfYWLYgWO
冷ややかな視線に対して環は、冗談冗談、と言って無理矢理ジュウの手を握ってくる。

「それで光ちゃん、この柔沢くんは何でウチの道場に? 入門希望?」

ジュウは、躊躇うことなくその場に膝を着いた。
以下略 AAS



471: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/12/30(土) 02:19:08.68 ID:HfYWLYgWO

――しかし、そんなに甘いはずはなかった。
顔に向かって鋭く飛んできた爪先を、辛うじてガードする。
それでも衝撃を抑えきれずに無様に床を転がり、その勢いのままジュウは跳び起きる。
咄嗟に反応できたのは、この道場に入ったときから、なんとなく予想していたから。
以下略 AAS



507Res/213.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice