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とあるバイセクシャルのチラ裏戦記5:30代の一歩

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517 : ◆ijxboO81y6 [sage]:2017/06/05(月) 23:34:13.72 ID:mdae5FVX0
Cなりに私に色々してくれようとしているんだ、と思うと、途端にこの酷い仕打ちも許せるような気がした。

そんな後背位のまましばらく過ごしたけれど、不自然な体勢でアレコレされたせいか、イくイかないの前に、身体が疲れ果てて、空気が抜けた風船のように私は潰れた。その勢いで身体のなかの異物も押し出される。なんだか変なものを産んでしまった気になる。

「あぁ〜〜だめだよ〜」とCが口を尖らせるが、さすがにこれ以上はする気がないようで何もしてこない。

首が痛い。肩も痛い。膝も痛い。

抜け殻のような身体をマットレスにめりこませたまま、目だけでCを追う。

私の身体から出たバイブレーターを手にとって眺めているらしい。ベッドサイドの暗い灯をたよりに、ためつすがめつ。悪趣味。

「血が出ちゃったね」

セリフとは裏腹に可愛く小首を傾げるC。

自分の体液で余計に怪しさを増すプラスティックの塊。ベッドサイドの灯が鈍く反射する。Cの影が悪魔のように見え、思わず目をそらす。目の前の乱れたシーツは近すぎて焦点が合わない。聞かなかったふりをして目を瞑ると残像の影が揺れ、やがて睡魔がやってくる。

眠りに落ちていくなかで、少しだけ喜びのようなものがにじんでた先程のCの声を反芻しながら、なんとなくぼんやりと『私の身体から彼氏の存在を上書きしたかったのかな……』と考えていた。

あまりにも疲れていたせいか、その後こんなに酷いことをされなかったせいか、その考えは私の意識下に深く沈み、最後の会話となる別れの日まで思い出されることはなかった。

・・・

あとは、少し時系列を先取りしてから、終わりの日まで少し。

まだ恋愛感情は自覚してないまま。
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