剣聖が鍛冶屋を営むようです
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90:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 09:51:25.69 ID:bykS1aeaO
小一時間ほどの面談が終わり、二人に二階で待つように指示を出す。二人は緊張した面持ちで階段を登っていった。

「あれ?さっき余程のことがなければ採用するって言ってませんでした?私が聴く限りいい人そうだったから、すぐ合格って伝えてあげた方が喜ぶと思いますよ?」

分かってないなあネージュちゃんは。やれやれと肩を竦めるステラに対し、ネージュは怪訝な表情を向けた。
以下略 AAS



91:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 09:51:56.56 ID:bykS1aeaO
さて。そんなほのぼのとしたひと時を過ごしステラたちは今、サンドラたちが待つリビングに繋がる扉の前に立っていた。

「ど、どうですか?変な顔になってませんか?」

ヒソヒソと囁くネージュの顔を見る。真面目そうな表情ではあるが、少し口角が上がっていた。つまりちょっとニヤけている。これでは緊張感などあったものではない。
以下略 AAS



92:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 09:52:28.15 ID:bykS1aeaO
二人の動揺は分かりやすかった。非常に分かりやすかった。ネージュとタメを張るレベルの分かりやすさだ。

モニカはソワソワと落ち着かない様子でこちらに視線を向けている。時折下を見ているが、何か行動していないと落ち着かないだけだと思われる。
対するサンドラはと言うと、威風堂々とした佇まいで髪を靡かせていた。白磁のような細い指から艶やかな金髪が流れている。
表情からも合格して当然という余裕がありありと感じられた。
以下略 AAS



93:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 09:54:55.48 ID:bykS1aeaO
「「ほっ…」」

虚無を感じさせる無表情が消え、二人は露骨に安堵の息を漏らした。
その分かりやすい態度に悪戯心が刺激されたステラは無表情と素面を交互に繰り返す。コロコロと表情を変える二人の様子はとても愉快であった。

以下略 AAS



94:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 09:55:39.12 ID:bykS1aeaO
なんやかんやあって従業員が三人になった。
当初は二人採用できれば御の字だと思っていたが、まさか三人も雇えるとは思わなんだ。
サイン済みの契約書を預かったステラは、嬉しそうにそれを鞄に仕舞い込む。時間が空いた時にネージュの分も含めて写しを取る予定だ。
そしてそれをギルドの金庫にぶち込む。この契約書が消滅したら契約そのものが無くなってしまうのだ。念には念を入れるべきだ。お互いのために。

以下略 AAS



95:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 09:56:07.72 ID:bykS1aeaO
「…なるほど。話は分かりました。では何故金額が違うんです?」

特に理由はない。適当に金を突っ込んだからそれが原因だろう。

「そ、そうなんですね…。てっきり私のことを役立たずと思ってるから…その分を差し引いたんだと思ってました…」
以下略 AAS



96:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 11:50:50.53 ID:BiH9c5auO
店は手に入れた。人も揃った。やることがないから親父の跡を継いでやろう大作戦は順調に進んでいる。
だがまだまだだ。もっと準備を進めないと。具体的には素材の備蓄や鍛造だ。
開店日までの間に商品となる武器を大量に作り上げなければならない。試作品も複数作って技術の向上を図る必要だってある。

となると、素材がとにかく必要になる。残った予算を全ブッパするのは論外だが、多少失敗してもいい程度には買い込んでおくべきだ。
以下略 AAS



97:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 11:51:31.14 ID:BiH9c5auO
ではこれからどこに住むのか訊ねると、ステラのお店だと返答が返ってくる。こちらは別に構わないがサンドラは平気なのだろうか。
ただでさえ実家の屋敷での優雅な生活からホテル住まいにランクダウンしているのに、さらにランクが下がったら嫌だと思うのだが。

「貴方からの給料ではホテル代を賄えませんもの。私だってそのあたりの分別は付きますわよ」

以下略 AAS



98:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 11:52:50.92 ID:BiH9c5auO
練乳、生クリーム、カスタードのみを包んで焼き上げたという【甘味の権化クレープ】を食べ終えると同時に目的地に到着した。
胃もたれしそうな破滅的甘さだが悪くはなかった。カロリーはどれくらいなのだろうか。想像しただけで腹回りが大きくなった気がする。

【ラスティ商会コンスティア支部】とだけ書かれた質素な看板とは裏腹に豪華絢爛な外観が目を引く。
しかし売り子のような人は見受けられない。商品が陳列されているわけでもなければ、カタログが置いてもいない。
以下略 AAS



99:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 11:54:03.15 ID:BiH9c5auO
「はは、すまないな。とんだ無礼を働いた」

商人に誘導され応接室へ移動する。一目で上物と分かるご立派なソファー、溶岩洞窟の最深部でのみ採掘できる希少金属【アダマンチウム】を含有しているアダマンタイト鉱石、なんかよく分からないオブジェが視線を集める。よくこんな物を集めたものだとステラは感心した。

「物流をメインにしているとはいえ、腐っても商人だ。珍しい物は大枚を叩いてでも欲しくなるのが性ってもんでね」
以下略 AAS



100:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 11:54:38.18 ID:BiH9c5auO
「ま、そういうルールがあるから従ってるだけだ。あまり気にしなさんな」

ラスティは小さく笑いコーヒーを淹れる。何か要望があるか聞かれたので、ブラックのままでと頼む。
ちょっと前にとても甘いクレープを食べたのでお口直ししておきたいのだ。甘ったるさが口内に残っているのが気になってしょうがない。そんなものを食べたお前が悪い自業自得だろと言われればそれまでなのだが。
芳醇な香りが鼻をくすぐる。コーヒーは好んで飲まないのだが、これは美味い予感がした。実際に美味かった。
以下略 AAS



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